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2008年04月04日

佐賀県が知的障害を持つ人たちを理解するためのDVD制作

*この記事は、前日の記事の続きとして書いております。


安永健太さんの取り押さえ死亡事件(←このネーミングはマスコミによるもの)があったことをきっかけに、
佐賀県が奮起してくれました。そもそも佐賀県は、現知事になってから、さらに福祉に力を入れてきています。
福祉の充実は、その地域の成熟度と文化性の質を問うポイントでもありますから、良い方向に向かっていると思っています。
ある出来事があってそれが社会に問題提起をするものであったなら、それを放置したり、誰かを責めるだけで終わらせず、何をどうして行くかと思考を働かせることが、その後の社会をより良くし、その出来事で悲しんだ経験を強い未来への希望とテンカンさせるものだからです。前に向かって行動!

佐賀県はこの事件を発端に、去年の12月初頭から検討委員会を発足させ、佐賀県全体を障害を持つ人たちにフレンドリーな社会へと発展させる一助とするための活動を開始していました。検討会は、県を中心に、手をつなぐ育成会の代表の方、知的障害者授産施設協議会の代表の方、知的障害施設協会代表の方、親の会の方々などが月に数回、仕事が終わってから県庁の障害福祉課に集まって、夜遅くまで議論を続けました。一番遅かったのは、夜の0時を回っていたこともありました。

この会で決定して、今後県庁中心に、関係団体が協力しながら実施していくその活動にはいくつかの柱があります。

まずは、行政自身から、ということで、県庁職員全体への知的障害を持つ人たちへの理解啓発の職員研修を必須化し、それを継続すること。

次に、県民全体への啓発活動。これにはいくつかの具体的な計画があります。

その県民全体への啓発活動の1つに、知的障害を持つ人たちを理解啓発を目的としたDVD制作がありました。
佐賀大学のふるさと映像塾の皆さんのご協力により、そのDVDが完成しました。
短期間で制作されたものでしたので、細かい部分で突込みが入る部分は残っていますが、全体にはまぁまぁ良く仕上がっているのではないでしょうか。

その動画は、今月初めより佐賀県のHP上で配信されています。
          ↓
http://www.pref.saga.lg.jp/web/sisetu.html

佐賀県知事は、平成20年の新年の所信表明演説の第1に、障害を持つ人たちへの理解啓発を挙げていました。
そして、4月の新年度の所信にも、トップに障害者問題を挙げておられました。

今夜も、実は、その検討委員会の集まりがありました。

啓発DVDの今後の用い方と、その他の啓発活動の具体的計画について、でした。

先日述べたように、2年前の障害者自立支援法によって、知的障害や精神障害を持つ人たちの人権を保障し、彼らが同じ人間として地域に普通に暮らすことのできる文化性の高い日本、そして、佐賀の文化を発展させていく時代の転換期です。地元で一番お世話になったり活用したりするところ、駐在さんのところやコンビニ、駅やバス、レストラン、薬局、ショッピングモールなどなど。そういうところに、お願いに上がるキャラバン隊を具体的に組むことになったのです。それも県庁主導で!

人情産地佐賀、とは、前知事の頃の言葉ですが、現知事の号令の下、本当に人情産地佐賀が実現し始めている、と、感じた今日の会議でした。


そのほかにも、机上の空論ではない具体的な計画がいくつかありますが、それはこれから詳細が決定し、佐賀県が発表してから書くようにしたいと思います。ぞくぞくと計画が打ち出されていく予定です。

安永さんの命、安永さんが県民に残してくれたこと、彼の命の意味を、こういう活動をみんなが続けていくことを通して考えていくことができると良いねと、今夜の会議からの帰りに、あるメンバーがおっしゃっていたのが、強く心に残っています。


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この記事へのコメント
佐賀県が積極的に活動してくれていることを嬉しく思います。
実際今回の事件で佐賀の警察の姿勢が全国的にマイナスに動いている気がします。
結果として残念なことですが、これからどう生かすかが大事だと思います。
先日、見える障害と見えない障害のことを書かれていましたが
精神障害も見えない障害の一つですよね。
私も身体障害者手帳を持っているのですが、やはり理解されないことがしばしばです。
雇用の促進やより快適に社会で生活できるようになるかなど
問題が山積していると思いますが、頑張ってほしいと思います。
そして、私たちも参加する形ができればいいなと思います。
Posted by ぽろ at 2008年04月05日 20:50
>ぽろさん
私がこの記事を書いた日、テレビでもこの事件のことをあちこちの局がとりあげていたそうですね。

この件については、県が理解啓発のキャラバン隊を組織して行動開始します。また、ご報告します。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by Tomoko先生Tomoko先生 at 2008年04月08日 05:41
憤りでいっぱいです。
私は地域の作業所で職員として働いています。

多くの人に伝えたい、訴えたい。

疑問、悲しみ、怒りが入り交ざっています。

私なりに、一住民として、作業所の一員として、しっかり受け止め、考え、そして何か、何か方法を考えたいです。
Posted by もん at 2008年04月11日 21:00
こんにちは。ネットサーフィンしていて、ここを見つけました。
「みんなちがってみんないい」の民雄を演じました東です。
腹巻先生も、今後の活動をがんばってください!
リンクのサイトには、昔出演した作品がLINKしてます。
おひまがありましたら一見を。
Posted by 東義真 at 2008年05月09日 15:38
私の娘は自閉症です。
この事件の経過を胸の潰れる思いで見守っています。
誰の身に起こっても不思議ではない事件だからです。

服巻先生が動いてくださっていることを知り、安心しました。
ビデオ、拝見しました。
自閉症について若干周知されてきたとはいえ、より一層の啓発が必要ですね。まず自分の周辺から、ですね!
Posted by のんまま at 2009年03月03日 12:48
続投すみません。

本日付で、この事件に対し佐賀地裁が「警察官5人のうち1人につき、特別公務員暴行陵虐罪で審判に付する決行をした」旨、発表になりましたね。
なぜ5人全てではないのか・・それでも、地検の不本意な対応が却下され、少しは溜飲が下がる思いです。

大切な健太さんを亡くされたご両親の憤りと悲しみは消えないでしょうが。
今後このような事件が起こらないために、自分にできることからしようと改めて思わされました。
Posted by のんまま at 2009年03月03日 13:58
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