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2011年10月16日

重複診断の時代の「地域格差」

昨日、あるお父さん(自閉症の子どものお父さん)とお話していて、考えたことです。

そのお子さんは、小1の時にASの診断が出たそうです。IQは120を超えているそうです。今、小学校の高学年になって、学習の不振から、LDもあるのではないかとご両親ともに心配され始め、LD診断が出るのかどうか、詳細な診断をしてくれるところを探している、とのことでした。

先日まで研修していたアメリカでは、すでに多軸診断=重複診断を現場では実践始めており、ASD+SLD(特定のLD)+ADHDという重複診断はざらでした。そして、その1つ1つに丁寧なレコメンデーション(教育への提言)がなされ、学校教育側はすべてを実践しなければならない(努力)ことになっていました。発達障がい全般への支援に関しては、どの学校も非常に良く取り組んでいる地域もあり、その地域に通学していれば専門家もかなり安心して任せられるとのことでした。

ところが、日本ではどうでしょう?

ASDの上に、LDがわかったら、先生たちはそれなりに丁寧に教育プログラムを立てて取り組んでくださるのでしょうか。。。もしかしたら、重複診断があるのだから、この子はお勉強はできなくても仕方ない、教師の努力が足りないのではない、と、思ってしまうこともあるのではないでしょうか。そもそも親が満足するだけの努力もしてくれていないかもしれない、というのに、です。

そう話していて、あぁぁぁっぁっと思ってしまいました。

特別支援教育がどんどん進んでいる地域もあれば、診断が出たなら高IQであっても普通学級ではなく支援級へ行ってください、と、努力もせずに親に迫ってしまう学校も後を絶たない地域もあります。今、国内での地域格差は、さらに歴然として来ている情勢も見て取れます。

そのような状況に、新DSM5での、重複診断可能 という時代がもう到来しています。

学校の先生方と教育委員会指導主事らの、新時代を迎えるための現任者トレーニングは、もっともっと予算を投入して子どもたちの適切な教育を受ける権利を保障するために欠かせないことなのではないでしょうか。

っということを、そのお父さんと会話して別れた後、深く考え込んでしまいました。



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Posted by Tomoko at 07:57│Comments(1)お仕事日誌
この記事へのコメント
こんにちは。今私が危惧しているお話なので興味深く拝見しました。
小3の息子はIQは120を超え、現在の勉強には問題が出ておりませんが
WISCの凸凹や書字の問題、アウトプットの弱さ
親の私が中学に上がった時にアルファベットや学業に躓いた経験から
彼もLDの要素を持っているのでは?と思っています

しかし、地域のLD通級では現状では対応外の生徒になってしまい
なにか出来ることはないかと探しています

高機能の場合診断を受けたとしても、ほとんどフォローがない現状が
少しずつでも変わっていってほしいと願います
Posted by くまこ+ at 2011年10月16日 12:08
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