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2009年11月10日

TEACCH部の憂鬱~パート1

これから書くことは、TEACCH部の許可を得て書いております。

国内の一部の専門家はすでにご存知かもしれませんが、今、TEACCH部が窮地に立たされています。

今年の4月から、TEACCH部は、ノースカロライナ大学医学部精神科の傘下から出て、新しくキャンパスにできたCIDD(Carolina Institute of Divelopmental Disorders)という機関の一部として位置づけられていました。CIDDが新しく設立されたからです。すなわち、2009年現在、TEACCH部は精神科に属していないのです。そして、その時から、トップはメジボブ教授ではなく、別の人になっていました。私が毎年5月に参加するTEACCHメイカンファレンスでは、その組織改編が紹介され、TEACCH部部長のメジボブ先生の司会進行のもと、TEACCH部の上部組織であるCIDDの新しいトップの教授が開会挨拶をなさっていました。

その時点でも、すでに、TEACCHの歴史が変わるかもしれない、それも、なんだか不安な要素が多い、という空気は流れていましたが、その時点では、まだTEACCHはそのまま継続、と、伺っていました。

ところが、夏頃から本格的に不穏な空気が流れ始め、私(Tomoko)の元にも、現地からいろいろと情報が流れてくるようになっていました。そして、9月のはじめには、重大な情報がもたらされていたのです。当時はまだ口止め状況でしたが、今は、こうして一部を日本で公開することを許可されましたので、ここに書いています。


CIDDは、8~9月にかけて、突然、TEACCHの長年の運営スタッフの半分を解雇しました。その中には、多くの日本人がお世話になった有名なスタッフもいます(個人名は伏せます)。そして、TEACCH部に入ってきている予算も別のところに流すようになったのだそうです。また、現時点では、CIDDは、夏の5デイトレーニングも一部のセンターでは実施しないことと、なんと、35年近くも続いてきた自閉症最前線情報の集約するメイカンファレンスも中止としています。その全部の決定について、TEACCH部部長であるメジボブ教授に相談無く行われたとのことです。現在、CIDDは、TEACCH部部長職も失くそうとしています。

上記書いている内容以上のこともありますが、ここに書いているのは、ノースカロライナ自閉症協会の親たちが、ノースカロライナ大学学長と学部長、そして、ノースカロライナ州政府宛に書いた陳情文書と、彼らが英語圏の支援者たちに、抗議支持依頼を送付した内容に即して書いています。すなわち、英語圏ではすでに周知の事実であることばかりなので、その部分を簡略に訳して、ここに載せているという次第です。



私もアメリカ国内の知人やヨーロッパの知人専門家たちと呼応して、日本国内のおしまコロニーの大場理事長ら国内の仲間たちとすでに行動を起こしました。
*行動を起こすには期間設定がありました。すでにその期間は終了しています。ご注意ください

デンマーク自閉症学会は、学会として、いかにTEACCHが世界中の自閉症の専門家たちに影響を与え続けてきたか、そして、自閉症支援の質を向上させてきたか、ということについて、ステートメントを発表しました。

英国バーミンガム大学の私の指導教官であり、英国自閉症教育のリーダーであるリタ・ジョーダン博士もステートメントを出しました。

英国自閉症協会(NAS)も、TEACCHの功績がいかに大きなものであったかについてのステートメントを、リチャード・ミルズ会長名で出しましたし、ドイツの協会も会長名で出しました。ヨーロッパのいくつかのほかの国も呼応して動いていますし、各国の著名研究者たちのステートメントや行動の情報が、私の元にも続々と届いています。


そして、昨日、NC大学において、重大な会議が開催され、世界中の研究者や自閉症協会の支持のもと、TEACCH部のこの不当な処遇(存亡の危機?)に対する、査問委員会が結成されることになったという、朗報がもたらされました

この朗報がもたらされたので、ここに一部を公開して書くことができている、という状況です。
しかし、朗報とはいえ、単に査問委員会が設置されることが決まった、というだけで、まだ予断は許しません。

日本国内の皆さんにやっていただきたいことは、現時点では、具体的行動ではありません。
メジボブ先生にも確認しましたが、今日の時点では、何も行動を起こす必要は無いようです
。(期間が終了したため)


ただ、皆さんに知っていていただきたいのです。
自閉症支援の歴史を変えてきたTEACCH部が存亡の危機にあることを。
そして、応援していただきたいのです。
一人ひとりの声が必要です。
行動を起こす必要のあるときは、すぐにこのブログでお知らせします。


そのときはどうぞよろしくお願いします。



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『神はわたしたちのために、さらに良いものをあらかじめ備えてくださっているので、私たちをほかにしては彼らが全うされることは無い』(ヘブル人への手紙 11-40)





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Posted by Tomoko at 14:45│Comments(2)TEACCH
この記事へのコメント
歴史あるTEACCH部でさえ、危機に陥ってしまうのですね。。
私は、全くそのようなお話は、知らなかったので、TOMOKO先生の話を拝見させていただいて、非常になんとも表現できない気持ちになりました。
今後、何か協力できることがあれば、またぜひ教えていただければと思います、

私も人事ではなく、毎年変わる法律に翻弄されています。。一緒に働くことが当たり前になってるけど、ともに支援に携わるスタッフの気持ちを大切にしたり、感謝したりすることを常に忘れず、これからも仕事をしていきたいと思いました。
Posted by ヨシコ at 2009年11月11日 00:05
先日、メジボブ先生のセミナーを受講して、その人柄とお話に感銘した保護者です。TEACCH部の危機、私も何か出来る事があれば行動したいと思います。
Posted by うのま at 2009年11月11日 01:52
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