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2013年10月25日

Next Stepへ/研修終了@コロラド

研修終了しました。
アメリカベストこども病院第5位のコロラド大学こども病院の正面玄関横の公園で、一緒に行った野間さんと記念撮影。


これからまた次のステップに進みます。これからも厳しい研修を受け続けなければなりません。そうまでしてでも、ちゃんと学びたいのです。

お土産&記念に、コロラド大学こども病院のロゴ入りグッズをゲット。それに、去年11月にTF-CBTを学んだ講師であった、モニカ・フィッツジェラルド博士ともここで面会を果たすことができたんですが、モニカ先生から、『TF-CBTなら私に聞いて』缶バッジと脳のクーシュをいただいたので、それも一緒に写しました。


子どもたちへのお土産には、アメリカの絵本とぬいぐるみ!
一緒に遊ぼうね。



それにしても、ベスト5位の子ども病院だけあって、インテリアや建築が凝っていましたが、そのほか、衛生面や個人情報についても徹底していました。
子どもたちが遊ぶ粘土は全部その子専用で混ぜないし、1回1回消毒。ぬいぐるみは特別に認められた繊維の物しかダメで、それでも毎回捨てる(消毒の意味がないから)。消毒液も特殊なもので、そのお手伝いをするのが面白かったです。



  

Posted by Tomoko at 01:48Comments(3)海外見て歩き

2013年10月22日

デンバーモデルの発祥の地にて

コロラド大学こども病院で、短期研修中です。
ここは、全米ベストテンに常にランクインしている子ども病院で、子どものトラウマ治療などで大変有名ですし、子どものための動物介在療法や動物介在教育などの学術研究も盛んです。そして、自閉症の社会性を育てるアーリースタートデンバーモデル(ESDM)が誕生し研究されたところでもあります。デンバーモデルと呼ばれたその方略は、その後、生みの親であるサリー・ロジャーズ博士がカリフォルニア大学にさらに研究を発展させるために移ったことから、現在の本拠地はサクラメントにおかれていますが、今でもこのコロラド大学こども病院も大事な拠点の1つとなっているのです。

今回は、サリー・ロジャーズ先生のデンバーモデル開発時代から一緒にずっと臨床研究を続けてロジャーズ先生の研究を支えてきた先生方にいろいろ教えてもらうために来ました。

今回は、以前から一緒にESDMを学んでいる、野間康美さんと一緒に勉強に来ています。
野間さんは、私が研究者へ転向するためにそれいゆを辞めた後、私の後を引き継いでセンター長を立派に務めてくださっています。仕事ばかりでなく、こうして一緒に勉強を続けることができるのを嬉しく思っています。


会場建物前にて二人で記念撮影。
インディアンの里なので、ネイティブアメリカンを大切にしたインテリアの建物でした。


すごく大きな子ども病院。ちっとも病院らしくないんです。
玄関先も、建物内部も、とても良い感じ。


朝晩、霜が降ります。
昼間は空が抜けるように青い。

研修はとても厳しいです。。
がんばらねば!

夕べ、ホテルの部屋で宿題を一緒にしていた時(宿題が出るんです!)、野間さんから「智子先生は、なんでいつまでも勉強を続けるんですか?」と聞かれました。ま、よく聞かれる質問です(^^)/。
その答えはまた今度!(野間さんには話しましたけど(^_-)-☆)

  

Posted by Tomoko at 21:13Comments(1)海外見て歩き

2013年09月22日

南部の田舎町の休日ーマシューズ

土曜日になり、時差調整の済んでいない自分のカラダのケア。
なんちゃって、ベッドでごろごろしてただけですが、お昼頃、お掃除の関係で少しの時間、外に出てみました。私が止まっているホテル=シャーロットに来るときはいつも同じところに泊まるのですが、そこは、シャーロットの南西部郊外にあたります。

マシューズ。それが町の名前です。

今回初めて、ホテルのすぐそばにダウンタウンがあると知り、出かけてみましたら、なんかめちゃくちゃかわいいダウンタウン。メインストリートは150メートルくらいしかありません。土曜日はいつもファーマーズマーケットが開かれるそうで、マーケットにも行ってみました。

イースターのデコレーションがいっぱいの、
クリスマスショップ=ホリデーハウス
ここは年がら年中、クリスマスです!アメリカの古い小さな町には必ず1つはある、クリスマスショップ。訪問すると、いつも幸せな気持ちになります。


今の季節は、ハローウィーンの準備!



土曜日なので、近所の農家の方々や持ち寄りの手作りなどの出店が可愛い、ファーマーズマーケット!




昔は郵便局、今はカフェ。風見鶏がとっても素敵。


これはなんと、自転車屋さん!


しばし、癒されたひと時でした。

こんなかわいい街に住みたいなぁ。
オーガニックの野菜、手間のかかったフルーツジャム、手作りの雑貨やケーキ。
大好きです。






  

Posted by Tomoko at 18:42Comments(2)海外見て歩き

2013年09月21日

ノースカロライナ郷土料理BBQ

夕日が美しい。
だだっ広いし、空が広くて、雲がきれいなのがノースカロライナの空。カロライナブルー。


週の半ば、シャーロットセンターの副所長のナンシーが、夕食に誘ってくださいました。ご主人と二人で、私の大好きな、ノースカロライナ郷土料理のバーベキューの店へ。
OLDをOLEと表記するのが、いかにも田舎の古い方言っぽい!


日本でもそうですが、家族経営の古い、やや汚いかもしれない、そういうお店が、やっぱり絶対に美味しい!

南北戦争中に生み出されたという名物のハッシュパピー。トウモロコシの粉の揚げ物。
カロライナバーベキュー専門ソースをかけていただきます。


レモン入りの少し甘いアイスティーも定番です。


お目当てのメインディッシュはこれ!
ポークの丸焼きバーベキュー、ハッシュパピー、コールスロー!!!


懐かしい味。
カロライナのバーベキューソースは独特です。アウターバンクスに近いところのノースカロライナ東部(グリーンビルやウィルミントン方面)だと、もっと酢が利いています。
テネシーの方に行くと、もっとあっさり。
この辺り(シャーロットやアッシュビルあたり)が一番、カロライナらしい味です。
  

Posted by Tomoko at 15:10Comments(1)海外見て歩き

2012年05月15日

明日からトロント

トロントで開催される国際自閉症学会(IMFAR)に参加するため、明日から出国します。
IMFARは比較的若い学会ですが、旧態然とした体質を避け、自閉症だけの最前線の研究が結集する、勢いのある学会。けっこう好きで、ものすごくいっぱい勉強できるので、数年前から参加しています。たぶん、今回で4回目。4年前ということではなく、TEACCHのメイカンファレンスと重なる日程の時は、TEACCHを優先してその年はIMFARは参加していませんでした。

去年TEACCHのディレクターになったローラ・クリンガー博士は、IMFARの理事なので、これから先はIMFARとメイカンファの日程が重なることはないと思われます。

年度末年度初めのバタバタや、ロード先生の御来日=佐賀県モデル10周年記念 とか、なにやかやが重なり、準備はもう本当に last minute でした。だいぶ荷造りは終わったんですけど、今もまだ、最終の確認とか、出国前に終わらせておきたいこと等をやってます。昨日は銀行回りと税金支払いも済ませたし。

毎年5月のこの時期は国際学会のために渡航する習慣です。
いよいよDSM5が目前ですので、今年もまたすごい情報が盛りだくさんなのだろうなと、今からわくわくドキドキです。
いっぱい吸収して勉強してきたいなと思っています。

  

Posted by Tomoko at 22:51Comments(2)海外見て歩き

2011年06月25日

自閉症の人のためのセラピードッグ

研修が終わり、デトロイトのホテルに泊まっています。あと数時間でここを出て、帰国の途に就きます。今回はチープに済まそうと思っていたから、乗換が多くて疲れそうです。帰国も体力が入りますね。

今回の研修の中身で書きたいことはいっぱいあるのですが、一番スリリングだったのは、2人目の実習協力者=自閉症の男の子(6歳)が、セラピードッグを介助犬として連れてきたことです。検査法の実習中ずっと介助犬(セラピードッグ)も同室にいておとなしく待っていました。自閉症としてセラピードッグを申請して許可され、一緒に住んでもう1年以上になっている、とのことです。

とても大きなラブラドール(イエロー)でした。
二人はいつも一緒に歩くのに慣れていて、単単語レベルで知的遅れも重い多動な男の子でしたが、屋外を歩くときはいつも一緒に歩くのだと彼は理解していました。リードは3本ついていて、1本は彼が持ち、1本は彼の服につなぎ、最後の1本は大人(母)が持つ、という仕組みでした。積極的にリードを持っていましたよ。

実習中受講生みんなも穏やかな気持ちになりましたが、一番かわいかった瞬間は、シャボン玉のタスクがあるのですが、ずっとおとなしく座って待っていたセラピードッグが、その時だけ、自分もシャボンを食べようとしたことです。みんなも思わず微笑んで和んでしまいました。しつけの行き届いた犬が同じ部屋にいるということは、緊張感のあった受講生にもそのヒーリング効果があったと思います。

お母さんのお話しだと、犬が来てから彼もとっても落ち着いたのだそうです。
家族みんなで癒されているんだろうね。
これが日本だと、「子どもの世話で手一杯なのに、犬まで!!!」っという声も聞こえてきそうな気がしますけれどね。

受講の約2週間前に「一人の協力者が介助犬(サービスドッグ)を連れてきますが、アレルギーの人がいたらお知らせください」とのメールをいただいていました。そのご家族の担当になって、とってもありがたかったです。


*なお、日本ではセラピードッグは介助犬(サービスドッグ)として認められていません。いつかそうなると良いのに、と強く思いました。

  

Posted by Tomoko at 18:29Comments(0)海外見て歩き

2009年04月26日

カナダ・ケベック州の思い出

成田に着きました。トロントでは、時間がなく、ブログ更新できませんでした。

さて、今、福岡行きを待つ間、モントリオールが位置するケベック州の思い出を。。ほんの数日だったので、少ししかないんですが。

まずは、とっても広大な土地。大平原。


写真は、モントリオールから、隣のオンタリオ州オタワ市に向かった時の道すがらの風景。

どこまでも地平線まで続く農地に、経済の豊かさを感じました。産業が盛んなところは豊なように見えて、しかし、世界経済の動向に影響を受け、良かったり悪かったりが激しいのです。最終的には、農産物が豊かに採れる地域が、一番安定しているのです。
カナダという国は、広大で、いろんなものが採れ、しかも鉱物も取れる。
第二次大戦の戦火にも遭わず、世界のリーダーになるわけではなかったけれど、ずっと目立たずに豊かさを保ってきたようです。

実は上の写真、空を写そうとしたんです。上空に、沢山の渡り鳥が飛んでいたからです。

カナディアンギースの群れが、南の地方から戻ってくる時期なんです。
イザベルが、あの鳥の群れを空に見つけたら、「春が来たんだ!と実感するのよ、カナダ人は!」と教えてくれました。

見えるかな~。捉えようとしたけれど、カメラがうまく起動せず。。icon15



広大な農地が広がっているので、公害もなく、野鳥のサンクチュアリも無数に、そこここにあって、鳥たちも大切にされていました。

道路に交通事故で死んだ動物が横たわっているのに、何回か出くわしました。

日本だったら「猫かな」と思うところ(大きさもそのくらい)なんですが、大抵の場合、野生のスカンクか野生のモルモットでした。野生のスカンクが死んだところを通ると、窓を閉めていてもすごい臭いがしました。野生のスカンクなんて、初めて見たな。


そんなカナダの平原をドライブすると、すぐガソリンがなくなります。
ガソリンスタンドに寄ったら、トイレにシャワーがついていたので驚きました。アメリカ合衆国だったら、たとえ長いドライブでも、シャワーはモーテルに入ってから。だって、危険ですからね。

カナダは平和なんだな~~。


農地は農作物ばかりではなく、牧場も多かったです。
ウシがほとんど。
チーズも名産なのだそうで、これは、ケベック地方独特の一口チーズのおやつ。


ナチュラルチーズで塩分少なく生チーズとして造っていて、形成もしないので安いのですが、1~2日しかもちません。
子どもから大人まで、ちょっとした時につまみ食いする習慣があるそうです。

美味しかったな。


なぜだか、ホテル前に、ジョンとヨーコの広告塔があったので写真に撮りました。
平和だな=。と思いましたが、人々の努力もあるんだよね。


そうそう、昨日の記事に載せた、ノートルダム大聖堂は、セリーヌ・ディオンが結婚式を挙げた ところだったのだそうです。

知らなかったな。


ということで、モントリオール研修報告はこれでおしまい。

  


Posted by Tomoko at 16:54Comments(3)海外見て歩き

2009年04月25日

モントリオール市内観光

(本当は、海外に出ている暇なんかなかったはずなのに)

駆け足で滞在したモントリオール。体調も万全だったわけではない上に、多忙なスケジュールだったので、リハビリ散歩で行けたところを紹介します。

ホテルから徒歩2分の、ノートルダム大聖堂


すごいステンドグラスと彫像がいっぱいの聖堂内部。夜はライトニングが素晴らしかったです。


世界一大きくて、世界一パイプの数(700?7000?)が多いというパイプオルガン


ホテルのすぐ横にあったチャイナタウンの入り口


最後の夜は、でも、中華料理じゃなくて、この入り口のすぐ下にあった、小さなベトナム料理の店に入りました。

で、食べたのはこれ。なんと7ドル(消費税込み)。すごい大鉢だったんですよ。


豚肉・鶏肉・たまねぎ・ミント・コリアンダー・レモングラス・レモンバーベナなどの入ったスープの汁ビーフンです。
これに、別皿で出てきた、生のもやしとバジルの葉を入れ、ライムを搾るんです。

すると、こうなりました。


爽やかでメチャクチャ美味しかったです。あれだけスッキリ系のハーブを入れれば、口元爽やかになりますよね。

主治医には痩せろ痩せろと叱られているのに、あまりの美味しさに、またも全部たいらげてしまった。。。
反省。また明日からがんばろう(失笑)。


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さて、モントリオール空港です。

ニュースで騒ぎになっている「アメリカとメキシコで死者が出ている豚インフルエンザ」は、今回は、合衆国を通らずまっすぐカナダから帰るから良いかな、なんて思う気持ちと、パンデミックが怖いから用心しようという気持ちが入り混じって、結局、常に旅行バッグに入れている「マスク」を取り出して、マスクして歩いています。まだこの空港ではマスクしているのは私だけなので、不審者みたいに見られてます(苦笑)。

私は飛行機に乗ることが多いので、パンデミックに早期に巻き込まれそうだから、無駄な努力かもしれないとは思いながらも、一応、マスクを持ち歩いてるんです。自分が菌を運ぶのも嫌だし。

では、次はトロントから、書けるかな?


  


Posted by Tomoko at 21:57Comments(2)海外見て歩き

2009年04月22日

モントリオールに着きました

モントリオールに着きました。3時間前に。トロント経由でした。

カナダは初めてでドキドキしましたが、世界中の英語圏のどの国ともほとんど違わないので、困りませんでした。空港のシステムが若干。。

夜の到着だから、お腹が空くかも、と思って、浅ましくも機内でもらったサンドウィッチを持って出てきたんですが、

荷物を受け取るところで、探知犬に見つかってしまいました。

探知犬は、小型のミックス犬でしたが、不審物のにおいのする荷物のところで座るようしつけられています。

私の横に来てちょこんと座って、とても可愛らしい目つきでこちらを見上げるので感激していたら、警察官に「食べ物持ってますか?肉ですか?」 と聞かれ、あ~~~~っと、サンドウィッチのことだと、恥ずかしかったです。

「機内でもらって食べ切れなかったら持って出て来たいですよね。お気持ち、よくわかります」と言いながら、私が差し出したサンドウィッチをゴミ箱にバサッと捨てて、ウェルカムtoカナダ!ってニコッと笑って、探知犬に「よくやった!」とご褒美を食べさせてました。


ダウンタウンにあるホテルに泊まってます。
ホテルは、チャイナタウンの入り口にあるからか、いろんなものがチャイニーズ風。




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モントリオールに来たのは、アスペルガー症候群の人のための性教育、性犯罪防止、カップルカウンセリング、の再研修のためです。

世界中には、アスペルガー症候群の支援が専門で、かつ、性教育が専門の人は、たったの3人しかいませんが、そのうちの一人がイザベル。一昨年、一度、ブリスベーンの彼女のもとで1週間研修しましたが、彼女の故郷であるモントリオールに新しいクリニックをオープンしたので、ここで再研修をする予定です。


イザベルは、9月に招聘しますので、その事前打ち合わせでもあります。



  


Posted by Tomoko at 11:28Comments(6)海外見て歩き

2008年05月25日

ノースカロライナ大学での再研修(3)

今回のTEACCHのカンファレンスでは、自閉症スペクトラムの人への、認知行動療法も取り上げられていた。

トニー・アトウッド博士は「ソーシャルストーリーズ™は、認知レベルの再構造化である」とよくおっしゃっていたが、ここでも、そのことが認知行動療法の専門家により発表され、その有効性が確認された。

ソーシャルストーリーズ™は、文字という視覚支援を使って、対人関係や世の中のルール、暗黙の了解ごとなどを可視化する、非常に重要な視覚支援であり、概念化に失敗しがちな自閉症の脳の適切な概念化をうまく助けるものである。
脳内の情報整理という点で、構造化と同じ役割を果たすので、TEACCHプログラムでは高機能の人たちのために、非常に頻繁に活用してきた教育技術であるが、ここで改めて、認知行動療法の領域からも、その効用が認められ、むしろ、認知行動療法でも盛んに活用されるようになっているとのことだった。


トニー・アトウッド博士は、今年の12月初旬に再来日予定。
それいゆのセミナー情報をたびたびチェックしてみてください。


  


Posted by Tomoko at 08:45Comments(0)海外見て歩き

2008年05月24日

ノースカロライナ大学での再研修(2)

今回のメイカンファレンスでは、テンプル・グランディン氏の母のユースタシア・コールター女史も講師だった。彼女の話を聞くのは2度目であったが、『自閉症は親の育て方が悪い』という間違った考え方の時代の真っ只中の子育ての話は、相当なご苦労だったのだと改めて思わされた。

今回興味を引かれた新進気鋭の研究者の研究は、自閉症の子どもと遊び、自閉症の子どもの人との遊び、であった。

大人との遊びではない。

子ども同士の遊びの指導とそれによってどのように伸びるのか。。。

かなり素晴らしい研究であって、幼児期にこの実践を丁寧な具体的企画とスーパーバイズがあるならば、効果を望むことができるし、その後の発達にも大きな影響があるとのことだった。

こういった最新の研究のすべてが、どれか1つでうまく行くというものは無い。

子どもをきちんとアセスメントして、その子にあったプログラムをオーダーメイドで作成し、細かく計画し、実践をする。
その積み重ねの成果が成人期に出る。

教育とは、即結果の出ない、地道な取り組みなのだ。
2本の線がまっすぐ同じように進んでいるかのように見えても、ほんのちょっとの違いがあれば、その違いの幅は、当初は目に見えないほどであっても、数10年後には大きな幅となってしまう。

その間、じっと耐えて継続し続けることが出来るかどうか、これがその後の道を分ける。。。



*****

火傷は毎日通院すべきものだったとは。
毎日の通院は今の生活では無理なので、治癒にも時間がかかりそうですが、少しずつ良くなっている模様です。
ご心配おかけしましたが、大丈夫です。
  

Posted by Tomoko at 08:02Comments(0)海外見て歩き

2008年05月18日

ノースカロライナ大学での再研修(1)

毎年5月のこの時期は、ノースカロライナ大学に戻って再研修を受けるのが私の習慣となっている。その前後に、あちこち訪問したりもする。

TEACCHインターナショナルインサービスとは、TEACCH部が毎年開催する海外の実践者向けの再研修を目的とした研修会である。私はこれに初年度を覗いて毎年参加していて、2度、発表もした。受講資格と定員の設定があり、招待された者だけが参加できる。2日間。

今回のインサービスの発表は、毎回のごとく多数あったが、私が参加したのは、早期療育と性教育、fMRIによる自閉症の脳機能研究、高機能の人のコミュニケーションの困難さと支援、などであった。主にTEACCH部における最新の研究や実践を海外のTEACCH実践者たちにシェアしてくれる会と位置づけられているが、海外からの実践報告もあり、私はその部分で発表したことがある。しかし、この会のテーマや方針も2~3年のスパンで変更になっているようだ。

そのなかでも、なんといっても目を引いたのが、fMRIによる自閉脳の研究の急速な躍進ぶりである。
とことん、定型発達脳とは異なる部位が活動していることが、明確に示されたし、なぜ視覚支援が大切なのか、手順やスケジュールが視覚的に示されるべきなのか、についても、この研究で証明されてきている。
自閉症の脳研究については、TEACCH部のあるノースカロライナ大学は、医学の名門デューク大学とも連携して研究を進めているが、今回は、デューク大学の若手のホープが発表してくれた。とても感動した。

  

Posted by Tomoko at 18:40Comments(0)海外見て歩き

2008年05月17日

アメリカ東海岸での休暇とペアレントメンター研修

ウィルミントンTEACCHセンターでの早期療育の研修後、ジャック・ウォール博士夫妻のお宅に泊めていただき、リラックスした。電波の届かない地域だったので、日本からの電話もメールも届かず、そういう生活もリラックスするためには重要だなと思った。
ジャックもアンも元気だったし、素敵な引退生活を送っていた。
私もいつかは引退するから、彼らを見習って計画的に実行したいものだと感心した。



月曜日にアトランティック海岸沿いから内陸のチャペルヒルまで3時間半のドライブで移動。


そこでは、佐賀から来た日本の親の代表たちと一緒に、チャペルヒルTEACCHセンターにて、ペアレントメンターシステムについての詳細な打ち合わせとディスカッションを行った。

佐賀では、2003年より、ペアレントメンター制に取り組み始め、2004年には佐賀県佐賀市と制度として取り入れ始めていた。
そして、昨年、アメリカで最初に自閉症をもつ親のためのペアレントメンターシステムを構築したアン・パーマー女史を佐賀にお招きして、具体的なシステムについてご講義頂き、昨年の10月1日付けで、佐賀県から予算を取って佐賀県行政と民間の親の会との協働=官民共同事業として、ペアレントメンターシステムを築き上げ始めたところである。

候補者は、県のHPで公募したが、条件は比較的厳しい。
また、トレーニング(候補者の訓練)にじっくり時間をかける。
そして、トレーニングを修了したからといって、誰もがメンターになれるわけではない。
このすべての条件についても、県のHPで公表されている。

メンターの資質はかなり重要なポイントであり、選抜されるものである。やりたいからやってよいというものでは決して無い。

その点が、この数年、日本自閉症協会がメンターを各地で養成しようとしている事業と、我が佐賀県が推進しているメンター制度と大きく異なっているところだ。私としては、現時点の日本自閉症協会の方法論は、かなり危険を包含していると懸念を禁じえない。


チャペルヒルTEACCHセンターでは、ぐだんのアン・パーマー女史と、今のメンターのリーダーであるルースやグレイという メンターを受け後にメンターになった母親たちの体験談、また、トレーニングのあり方、その後の展開の仕方などについて、昨年教えを請うて実行してきた佐賀の取り組みの報告への助言も含めて、非常に詳しく聞くことができ、多数の助言も頂くことができた。佐賀からわざわざ訪問した親たちには大きなプレゼントとなった。

この日の夕方は、アン・パーマー女史のお宅にお招き頂き、素敵な南部の家庭料理をおもてなし頂いた。アンの3人の子どもたち、自閉症を持つ長男(彼の育ちについては『発達障害と大学進学』クリエイツかもがわ出版、アン・パーマー女史著 に詳述)、すでにアパートメントで一人暮らしをしながら働いている方だが、わざわざ、彼も参加してくれ楽しい時間を持つことができたのは、とても嬉しい思い出となった。

  

Posted by Tomoko at 03:17Comments(2)海外見て歩き

2008年05月13日

ウィルミントンTEACCHセンターでの研修

金曜日の夜中にニューヨークからノースカロライナに移動。
土曜日の午前中は、ノースカロライナ大学TEACCH部が州内に9つ持っている地域センターの1つである、ウィルミントンTEACCHセンターにおいて、最新の自閉症の早期療育について学んだ。この場合、早期療育というのは、1歳台~3歳までである。最近のアメリカは、3歳になれば診断があれば無償で特別支援を受けることができる。それは法律で具体的に決まっている。なので、今、アメリカで早期療育の実践研究といえば、それ以前の年齢のことなのだ。

すでに、佐賀県で実践をしている内容とダブル部分も多々あり、とても頼もしく思ったし、次の手立てについてもアイディアを得ることができ、有意義な研修となった。

なんといっても、カイアが現役復帰に近い仕事ぶりだったのに感激した!



その後、週末は、ジャック・ウォール博士ご夫妻のお宅に滞在させていただき、旧交を温めた。

心休まる時間を持つことができ、とてもリフレッシュできた。

月曜日にチャペルヒルまで移動。さすが、アメリカは1つの移動が数時間は当然。ちょっと運転疲れかも。

チャペルヒルTEACCHセンターでは、佐賀県とそれいゆが導入しているペアレントメンターのシステム化について研修した。

火曜日の今日から4日間連続のハードな研修が始まるところだ。

ここでは、さらに数名の日本から来た参加者と合流した。

  

Posted by Tomoko at 19:27Comments(1)海外見て歩き

2008年05月10日

ニューヨークの特別支援教育とキャリア教育

連休明けは、いきなりニューヨークに飛んだ。
毎年5月のノースカロライナ州チャペルヒルで行われるTEACCHメイカンファレンスに参加するのだが、その往路に昨年ニューヨークに引っ越したクライアントの17歳少年に会うため、例年より出発を早めたのだった。

ニューヨーク便はお昼頃到着するので、この日は、桜満開の春と日光を楽しむ散策により時差調整。
その後、少年に会いに行ったが、さすが自閉症である。国際文化の違いとは異なるところで適応を高め、命を輝かせていた。
彼はIQは高くないが、すでにバイリンガルになっていた。
この言語感覚も、音感の良さも、言語のある自閉症の人が言語学に興味を持つ素養となっているケースは多い。

さて、翌日は、TEACCH部との連携のある、バーチセンターを訪問した。
そこでは幼児教育が中心だが、素晴らしい教育を提供していた。

翌日の今日は、ニューヨーク市の障害者のためのキャリアトレーニングを提供しているCGSという特殊な機関を訪問し、学校教育と職業ハビリテーションプログラムの連携プレイのあり方のことや、実際のキャリア教育と職業訓練の様子を見学させていただいた。

それについてはまた、今度。


  

Posted by Tomoko at 06:10Comments(0)海外見て歩き