服巻智子公式ブログ

一昨日の土曜日の夜親友と通い温泉（佐賀には多いんです！）に行ったので、昨日の午前中はゆっくりすごして、夕方、以前からお願いしていたADOS（エイドス）の練習をしました。

ADOSは、Autism Diagnostic Observation Schedule の略で、自閉症の診断ツールとしてはゴールデンスタンダードと言われています。私はもうずいぶん前、10年以上前にADOSのトレーニングワークショップが始まったばかりの頃に受講していて、日本に帰国してからも1回ロスで再受講して、とっくにクリニカルユースの許可は持っていました。日頃の実践でも、そのクライアントさんの社会性の特性を知るために用いてきましたが、このごろ、ADOSのアルゴリズムが少し変更になっているのでそれを知りたいことと、今やっている研究に何としても必要になったため、研究者資格を取得するため、再度受講し直すことにしたのです。受講し直すことにしてて良かったと思ったのは、先日参加してきたTEACCHメイカンファレンスでもADOSの改訂の説明会があったのですが、モジュールに乳幼児版が追加され、それに伴って、モジュール１と２も少しずつ変更になるし、３と４についてもいくらかが変わる、と詳しい説明を聞くことができた時、再来年施行のDSMⅤの診断基準の変更にもすでにいろいろな面で準拠され始めていることも示されたので、今受けておくことは、新しい自閉症の診断やそれを支える最新知見についても学ぶことができるとわかったからです。

昨日は、再受講前の練習として、定型発達の19歳の女性にお願いしました。これは受講前の宿題でもあるので、英語で行わなければなりません。すなわち、練習にお付き合いいただける方も英語で話す人でなければなりません。この女性は佐賀育ちですがお母様がアメリカ人で完全なバイリンガルな方で、この秋からアメリカの大学に進学することが決まっているとのことでした。

成人ですので、ADOSのモジュール４を用いました。彼女の英語は完璧なネイティブでしたので、とても勉強になりました。

一番勉強になったのは、反応です。各種の質問事項に対する、定型の成人、といっても若い方だけど、その反応、物事への考え方取り組み方を改めて知り、やっぱり違うなぁと、つくづく思わされたのでした。いや、勉強になりました。協力してくれたSさん、ありがとう。

ところで、Sさんは9月からアメリカの大学に進学するそうです。医学部に行きたいとのこと。今回の練習に協力したことで、すっごく自閉症に興味を持ってくれました。昨日まで自閉症のジの字も知らなかったそうですが。ぜひ、頑張ってくださいね!!!